パートナーとタイミングを合わせてセックスしても、なかなか妊娠できない…。そんな状況が長く続いているなら、そろそろ次のステップに進むことを考えるときかもしれません。
引き続き自然に任せて妊娠を待つのか、タイミング療法や、人工授精、体外受精といった不妊治療に踏み切るのか…カップルによって判断はさまざま。一見ハードルが高いと思われる不妊治療も、今や現実的な選択肢の一つと言えるでしょう。
とはいえ、不妊治療となるとやっぱりハードルが高く、なかなか踏み出せないという方も多いはず。そんな時は、不妊治療でどんな治療が必要か考えるのはいったんおいておいて、まずは検査だけに挑戦して「自分のカラダが妊娠できる状態か」確認することを検討してみましょう。
妊活成功のカギは“子宮内膜”にあった!?
EMMA検査で状態をチェック
一般的に、妊娠が成立するかどうかは、良質な胚(成長した受精卵)ができるかどうかで決まるといわれています。ただし、子宮に辿り着いた胚が無事に着床して妊娠するためには「子宮内膜」の状態が整っている必要があります。
子宮内膜とは、子宮の内側の壁のことで、胚が着床して、赤ちゃんが育つための大切な場所。健常な子宮内膜には多数の菌が存在していて、細菌叢(細菌フローラ)を形成しています。
この子宮内膜に何らかの問題があると、不妊の原因になることがあることを知っておきましょう。子宮内膜の細菌バランスが崩れて善玉乳酸菌が少なくなると、胚が着床しにくくなり、妊娠の確率が低くなる可能性があるのです。
また、子宮内膜が病原菌によって炎症を起こす子宮内膜炎も、着床を妨げる要因の一つで、不妊の原因の約20%は、この子宮内膜炎が原因といわれています。
もし妊娠・出産を望んでいる場合は、子宮の状態を確認するために検査をすることができます。
その方法の一つに、「EMMA(子宮内膜マイクロバイオーム)検査」という検査があります。この検査は、子宮内膜に存在する善玉乳酸菌の割合や病原菌の有無を測定する検査です。
そのため、このまま妊活を続ける場合でも、まずはEMMA検査で子宮内膜の状態を確認してみるのも、妊活の検討方法の一つとして有効といえるでしょう。
EMMA検査を受けるとどうなる?
検査結果が今後の妊活の判断材料に!
EMMA検査を受けると、子宮内膜の細菌バランスが妊娠に適しているかどうかがわかるため、今後の不妊治療の判断材料になります。
このことを妊活の観点からみると、検査結果によっては、子宮内の環境を整えるなど、まだ自分たちでできることがあるかもしれない、と判断できることになるのです。
自分のカラダの状態をしっかり把握することは、妊活の基本。もし「不妊治療はまだちょっと早い」と思っている方でも、EMMA検査のように妊活の進め方の検討に活用できる検査があります。
ちょっとでも気になることがあるなら、自分のカラダの状態を知るためにも、ぜひ活用してみましょう。
ご紹介したEMMA以外にも、これから不妊治療を始めようと思っている方にオススメの検査があります。
例えば「ERA検査」と呼ばれる検査では、子宮内膜が胚の着床に適した状態になっているかを確認し、胚移植に最適なタイミング(着床の窓)を特定することができます。