赤ちゃんが欲しいと願うあなたに読んでもらいたい話

この記事を見てくださった方の中には、今まさに妊活をしている方もいらっしゃるかと思います。もしかしたら不妊治療を経て妊娠に至ったなんて方もいるかもしれません。
 

でも…その反面で妊活を続けているのになかなか妊娠に至らない、というケースもあり得るのです。
 

そこで、そんな妊活をしてもなかなか妊娠にいたらない方に向けて、とある方のお話をしたいと思っています。
 

今回ご紹介するHさん(仮名)は、妊活から不妊治療を経て妊娠にいたったという経緯の持ち主。どのような経緯で妊活から不妊治療を経験されたのか、お話を伺ってきました。

 

さらに今回は、Hさんの不妊治療をサポートされていた不妊カウンセラーの小山田 明子さんにもご一緒いただきました。

 

今回お話を伺った方

今回お話を伺った方

Hさん(仮名、XX歳)
20代の頃に妊活を行うがなかなか子どもが授からず。不妊治療を経て現在2児の母
小山田 明子
NPO法人日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー、マクロビオティック望診法食事指導士。書籍に「妊活食事法」コウノトリごはん

 

その1
妊活を経て不妊治療をはじめる

- Hさんはもともと赤ちゃんが欲しいと思っていたのですか?
 

H :
私は、夫と同棲して3年半経ってから結婚しました。もともと結婚したらすぐに赤ちゃんは欲しいと思っていたんですが、結婚までが長かったので、私よりも後に付き合い始めた友人が先に結婚して先に出産するのを見て、焦りや悔しさみたいなものもあって、結婚したらすぐ妊活して赤ちゃんが欲しかったんです。
 

- パートナーの反応はどうでしたか?
 

H :
夫は覚悟が決まらないのか、結婚後も「今は欲しくない」と妊活に反対で、妊活の話をしてはケンカになるのを繰り返していました。
 
反面で私は、年齢に対する焦りがかなりあったのでそのことを伝えるのですが、なかなか理解してくれなかったですね。なので高齢出産に関するリスクなどの情報を見せて説得したりしていました。結構苦労しましたね。
 

- その後妊活をスタートできたのはいつでしたか?
 

H :
結局、結婚から2年半ほど経ってから妊活を始められることになりました。
 
夫の意識が変化したというより、「もうしょうがないか」と折れた感じでしたね。
 
妊活を開始してからは、排卵日予測検査薬を使って、タイミングを取る方法を半年くらい続けましたが、妊娠には至りませんでした。
 

- 妊活中はどんな悩みがありましたか?
 

H :
タイミングを取るために夫を誘うのが一番のストレスでしたね。
 
夫が忙しかったり、気分が乗っていないときにお願いしても、そこで嫌な顔をされるとストレスになりましたし。タイミングを取ること自体が負担にもなってしまったので、シリンジ法のキットを買ってシリンジ法を試したりもしました。
 
あとはタイミングをとった後、毎月合格発表を待っているような気持ちになるのがツラかったですね。
 
生理予定日に生理がくるかとドキドキするし、生理がきたときは自分のカラダがちょっとポンコツに思えていました。もしかすると、この頃の方が不妊治療を始めた後よりもストレスを感じていたように思います。
 

その2
いざ不妊治療へ!

Hさんは、妊活を始めて半年ほどでセルフケアでの妊活に限界を感じ、別の方法を模索し始めたそうです。そこで旧知の間柄である不妊カウンセラーの小山田さんに相談をしていたことで、妊活当初から不妊治療に進むことを決めたそうです。
 

- それでは小山田さんにもお話を伺います。まず、Hさんとの出会いについて教えてください。
 

小山田 :
実は私たち、以前の仕事仲間だったんです。なので、Hさんがクライアントとしてカウンセリングに来られる前から色々とアドバイスさせてもらっていたんですよ。なので、Hさんは早い段階で、不妊治療に進む心づもりができていたように感じます。
 
H :
そうなんです!なので以前から妊活の相談もしてました。小山田さんから「妊活して半年経っても妊娠しなかったら、不妊治療に進んでもいいかもね」と言われていたんです。
 
小山田さんが不妊治療をしていた様子を近くで見ていたこともあって、私自身としては不妊治療に対する抵抗感はなかったですね。むしろ、半年以上妊娠しなかったら不妊治療の病院へ行こうと最初から決めていました。
 
小山田 :
Hさんの場合、結婚前に3年半の同棲期間があるじゃないですか。これって結婚生活を送っているようなものじゃないですか。だから、結婚して半年経っても妊娠しなければ、もう1〜2年様子見しても時間の無駄になるし、Hさんが早く赤ちゃんを欲しいと思っていることも知っていたので、半年で妊娠しなければ不妊治療に進んだ方がいいよってアドバイスしていました。
 
Hさん自身よりご主人の方が、せめて半年は様子をみないと納得しなかったかもしれないですしね。
 

- 具体的にどんな不妊治療をされたんですか?
 

H :
まずは卵管造影検査を受けました。そこで片側の卵管閉塞と、もう片方が卵管狭窄であることがわかったんです。
 
私の場合の治療の選択肢は、薬を飲みながらタイミング法、FT手術(卵管鏡下卵管形成術)、体外受精の3つが考えられたのですが、一気に体外受精まで進むことに決めたんです。
 

- そのことについてパートナーからの反対はありましたか?
 

H :
夫もタイミングを毎月取って私が落ち込むよりは、体外受精に進んで少しでも早く結果が出る可能性があるならその方がいいという考え方だったので、スムーズにいきました。
 
どうやら、夫の周りにも体外受精ですぐに妊娠できた方がいたそうで、体外受精に抵抗が少なかったみたいですね。
 

その3
体外受精の失敗を経て、遺伝子検査にトライ
そして・・・

- 体外受精は、1回目で妊娠に至ったのですか?
 

H :
いいえ、1回目の移植では着床もせずに結果は陰性でした。せっかくできた受精卵だったのに、自分のカラダのせいで流れていっちゃったと思うと、すごく悔しかったです。
 

- その後の不妊治療はどのように進められたのですか?
 

H :
体外受精に失敗してショックだったんですけど、できるものは全部、どんどん試したいと思っていたんです。それで、1回目の体外受精が陰性だったときに、先生から提案してもらったのがTRIO検査という遺伝子検査だったんです。
TOPICTRIO検査とは
TRIO検査(EndomeTRIO検査)とは子宮内の状態を確認するための遺伝子検査のことで「ERA」「EMMA」「ALICE」の総称です。
 
・ERA
着床の窓と呼ばれる、胚移植に適したタイミングを調べます。着床の窓には個人差があります。
 
・EMMA
子宮内の細菌の種類と割合を調べます。善玉乳酸菌(ラクトバチルス属)が豊富に存在していると、妊娠率が高まるとされています。
 
・ALICE
慢性子宮内膜炎の原因となる細菌を調べます。

- TRIO検査を受けたときのことを教えてください
 

H :
検査自体は一瞬で終わるので、全然大変じゃなかったですね。
 

それより、結果がでるまでに約3週間かかるので、体外受精を生理周期1回分後ろにずらさないといけないことが精神的にはツラかったです。
 

でも、私は1回目の体外受精が陰性だったので、2回目の体外受精を行う前にTRIO検査をしようと決めました。
 

一般的には体外受精を2〜3回おこなって、それでも妊娠しなかったらTRIO検査に進むそうなんですが、私としては自分自身に問題があるかもしれないのに、それを確認しないで体外受精するのに抵抗があったんです。何も対策しないで体外受精しても、また着床もせずに陰性になってしまったら、せっかくできた卵がもったいないと思って。
 

これは、夫の考えも同じだったので、背中を押してくれたのも大きいと思います。
 

- TRIO検査の結果はいかがでしたか?
 

H :
EMMA検査でラクトバチルス属の善玉乳酸菌が少ないことがわかったので、すぐに膣剤で治療しました。
 

ERA検査では着床の窓がひらくタイミングがずれていて、12時間遅くした方がいいという結果が出たので、次の体外受精のときに12時間遅くしてもらうことができました。
 

- 2回目の体外受精の結果は、どうでしたか?
 

H :
妊娠できたんです!
 

本当は、もうすこし日をおかないといけないらしいのですが、移植から6日目くらいにフライングして妊娠検査薬で確認しました(笑)。実は、妊娠の初期症状が全くなくてあきらめ半分だったので、震えましたね。涙も出ました。TRIO検査をして対策したらすぐ妊娠できたので、検査をして良かったなと思いました。
 

実は、私のおばも同じ卵管閉塞だったんです。なので、不妊治療のことを相談していたんですが、妊娠したことをものすごく喜んでくれて「私のときは諦めるしかなかった」「今はいい時代ですね」ってお手紙をいただきました。
 

小山田 :
昔だったら私も子どもを持てなかったかもしれない。 今、お腹にいる2人目も12時間ずらして移植したの?
 
H :
そうです。TRIO検査の結果をもとに同じようにして、2人目は一発でできました!
 

技術の進歩に救われて、時代が違えば持てなかったかもしれない子どもが2人もできてありがたい限りです。 

- お二人はTRIO検査に対してどんなお考えを持っていますか?
 

小山田 :
不妊治療って先が見えないトンネルじゃないですか。TRIO検査は暗闇に光を灯して先を見せてくれるような検査なので、妊活や不妊治療に行き詰まったと感じたときは検査を受けて調整したほうが方がいいと思います。
 

人って成功しないと「何が悪いんだろう?」と知りたくなりますよね?
 

そこで検査をして、ここが引っかかったんだと原因がわかれば、色々なアプローチで改善できます。方法が見つかれば目標ができるので、それに向かって努力することによって自分との信頼関係が上手に結べるようになって、自分に自信が持てますから。
 

H :
原因がわかるってすごくうれしいことですよね。
 

中には費用が気になる、ハードルになるって方もいるとは思うんですけど、後悔しないためにできることはやっておいた方がいいと、私は思っています。その方が、最終的に納得できるんじゃないかなって。
 

それに、妊活にはタイムリミットがありますから、若いうちに早く対処したほうが卵の質も良いので。
 

- 最後に、不妊治療を迷っている方にメッセージをお願いします。
 

H :
体外受精であれば、卵のときから子どもを知っていますからね。人為的なイメージとはかけ離れていて、生命の神秘を感じました。
 

実際に「不妊治療までは…」という友だちもいますし、私もずっと前向きに取り組めていたわけではありません。子連れの友だちに会えない時期もありました。でも、TRIO検査を受けて医療技術の進歩に驚いたり、受精卵を見て感動したりして、総合的に見るといい経験だったし楽しかったです。
 

赤ちゃんが欲しいと思っているのなら、怖がらずに一歩を踏み出したらいいんじゃないかなと思います。
 

小山田 :
もし、あなたが胃腸炎にかかったら、気軽に内科へ行きますよね。不妊治療だって、同じようにもっと普通にクリニックへ行けば良いと思うんです。
 

不妊治療って、不自然なことをするイメージを持っている方も多いですが、シンプルに「精子と卵子が出会う道を短くしてあげるだけ」と考えてみると良いでしょう。機能的なものでまだ出会えていないとか、妊娠できない原因が何かしらあるわけですよね。
 

治療は親になる前のいい準備期間だと思えばいいんです。ちゃんとココロもカラダも整えて、命が生まれる奇跡を知ると、より愛おしくなりますよ。
 

最新技術で妊活をサポート
アイジェノミクスの最新の遺伝子検査をご紹介

タイミング治療を行っていてもなかなか妊娠しない場合は、人工授精や体外受精といった治療法を提供している不妊治療クリニックへステップアップしながら、一つずつ不妊の原因を探していくのが一般的です。
 

不妊治療の技術は日々進歩しており、治療の各ステップごとに、さまざまな検査や治療法が提供されていますので、まずはお気軽にご相談してみてください。
 

今回の記事で紹介したEndomeTRIO(エンドメトリオ)検査は、子宮内の状態を確認するための検査を組み合わせ、妊活・不妊治療をサポートしてくれるルナルナおすすめの検査です。

EndomeTRIO検査以外にも「アイジェノミクス・ジャパン」ではさまざまな遺伝子検査を行なっており、各検査に対応しているクリニックで実施や相談をすることができます。不妊治療を検討したいというかたは、不妊治療の相談とあわせてクリニックで遺伝子検査の相談をしてみてはいかがでしょうか?
 

アイジェノミクス・ジャパンでも、検査に関するご質問を受け付けているので、ウェブサイト・SNSから、お気軽にお問い合わせください!